フジ物産に入社する前は、リネン関係の会社で営業をしていました。そして、今はフジ物産の沼津支店で魚を捌いています。全く異業種からの入社ですし、まさか自分が魚を捌いているとは思わなかったです(笑)
フジ物産に入社したきっかけは、フォークリフトを使った仕事をしたいと思ったことからです。以前に免許を取得していたので、それを使って何かできる仕事がないかと探しているときに、フジ物産がフォークリフトを使った仕事の求人を出しているのを見つけて応募しました。
最初は、干物などを小売業者などに納品する塩干課という部署に所属していたのですが、途中で鮮魚課に異動になり、そこから魚を捌くようになりました。鮮魚課としての業務は、小売業者様へ卸すための鮪を捌いていることが多いですね。あとは飲食店からの注文を受けて、魚を捌いて配達できる形にしています。
フジ物産に入社するまでは魚を捌いたこともなく、先輩社員にイチから教えてもらいながら捌き方も教わりました。戸惑いもなく、むしろやったことのないことにチャレンジができる楽しさが勝っていました。
私自身でスーパーや飲食店さんに捌いた魚を届けに出向き、お客様から「綺麗におろせているね」と褒められたり、「丸々一匹になると使い切るのが難しい」というお店の要望にお応えして片身だけ提供すると喜んでもらえたりと日々充実感を感じています。
我々のお客様には、飲食や小売に何十年と携わる、いわばプロフェッショナルな方が多いのでそのような方と一緒に仕事ができるのは本当に嬉しいです。
それに、集中して捌いているとあっという間に時間が過ぎ去ってしまいます。これまでとは時間の感覚が違っていて、私に向いているんじゃないかと思えるようになりました。全く異業種で働いていたときのことを考えると、天職に巡り合えたんじゃないかなと。本当にやりがいを感じています。
沼津支店のパーパスは、「食を通じて健康と笑顔を提供する」ことです。若い世代を中心に魚離れが進んでいると言われている中で、新鮮な魚や食材の魅力をしっかり届けていきたい、という想いがあります。
私たち沼津支店は「卸し」を強みとしています。だからこそ飲食店をはじめとしたお客様からより多く注文をいただけるようにより一層取り組んでいく必要があります。あとは、かまぼこ店様に提供しているサバやイワシなどの原料を多く発注していただけるようにもしていきたくて。
そのためには魚の相場感を正確に把握して、より条件に合う魚を見つけて安く仕入れる「目利き」が大事です。
鮮度が大事なときは、エラの色や匂い、魚の丸みなどがヒントになります。
一風変わった業務だと、過去2回ほど、清水で開催されたお祭りで鮪の解体ショーを行ったこともあります。2023年にはある企業とコラボして、プロジェクションマッピングを用いた解体ショーを行いました。
初めての経験で楽しかったですね。プロジェクションマッピングと鮪の解体ショーがコラボしたのは全国でもこれが初めてだったのではないでしょうか。
マグロを捌いている最中に、今どこの身を捌いているかがスクリーンに表示されたりして新鮮でしたね。老若男女に楽しんでもらえたイベントだったので、出演できて嬉しかったです。
また、魚はどうしても傷みやすく廃棄されやすかったり、捨てられてしまう可食部も多いのが実状です。私たちはビジョンとしても「フードロスを意識し、あらゆる魚に価値を見出す」と掲げ、フードロスをなくしたいという願いを込めています。
フードロスをなくすためにはうまく料理・調理して加工を行うことが大きな鍵になると思っています。事業部ではまだ食品の加工までは取り扱っていないので、今後チャレンジしていきたいと個人的に思っています。
「沼津で、沼津の魚を使って、調理して加工した商品」というのが良いブランディングになり、それがフードロスにも繋がればいいですね。
沼津支店は目指したい目標が明確で、進むべき道を全員で共有できていると思っています。それがなぜ実現できているかというと、支店長が普段から発揮されているリーダーシップと、社員1人ひとりが協調して仕事に取り組めているからだと感じます。
昔から何年も一緒にやっている、気心が知れた社員同士が一致団結できている中で、支店長がうまくリーダーシップを発揮してくれています。支店長のリーダーシップには本当に助けられていて尊敬しているのですが、それに頼ることなく、今以上に1人1人が部署をリードできたら良いですね。
新しくこの部署に入る方には、魚の知識や魚を捌いた経験があれば嬉しいですが、経験がなくとも真面目に取り組むことのできる人であれば大歓迎です。私のように未経験でも入社してから仕事を覚えることもできますし、協調性の取れた部署なので、私含めた周囲で上手くサポートしていきたいと思っています。