私たちは「常にイノベーションを起こし続け、地域に笑顔と元気を量産し、持続可能な未来を実現する」というパーパスに向けて事業や組織づくりに取り組んでいます。残念ながら、現在の地方経済の見通しは明るいとは言えません。
でもそれを憂いていても始まりません。まずはフジ物産という会社を「閉塞感があって保守的」の対極に位置する組織に持っていこうと考えています。つまり、本当の意味で働く喜びを実感でき、魅力的で事業としてもイノベーションを起こし続ける会社です。
私たちがそんな会社になり、パーパスに近づいていけばお世話になっている業界にも還元できるし、地方にとってもプラスになる。会社の在り方やマインドセット、ノウハウやナレッジをシェアしていくことで、ロールモデルとして閉塞感のある地方に風穴を開けられるのではないかと思うのです。
地方だからこその課題をもっともっと解決して貢献することがフジ物産ならできると信じています。
そのためにどう組織を飛躍させていくか、という課題に対しては私たちも相当な危機感を持って取り組んでいます。これからのあるべきフジ物産というのは、これまでのフジ物産の延長線上にはないものになります。
私は現在、社内へのメッセージとして「リープするために」という言葉を掲げています。これは、これまで当たり前だった古い慣習や文化も疑い、世の中の変化や市況に合わせてアップデートしないといけないよ、ということです。
みんなでリープしていくというのは並大抵な覚悟ではできません。とても難易度が高く挑戦的なことだと思います。
私たちもここについてはまだまだ伸び代だらけです。もっと働く環境を変えなければいけないし、ダイバーシティやDXを進めないといけないし、社員のリテラシーもさらに向上させたい。
それらが実現できた先にイノベーションや持続可能な未来があると思っています。これからの地方経済・会社の存続、発展のためには必ずやっていかなければいけません。
今年、68期目にして執行役員制度を導入することに決めました。これは今の組織体制では実現できないことを実現してもらうためのものです。より巻き込む力を重視して会社を成長させていきたいという方針の表れです。
執行役員の選任にあたっては年齢も性別も全く関係ありません。重視しているのはリーダーシップ。
正直リーダーシップにはバラつきがあるというのが現状です。そこを執行役員制度によってしっかりとフォローして、みんながリーダシップを持てるような組織への第一歩にしていきたいと考えています。
実は事業部ごとのパーパスの策定というのも、執行役員制度を考えていく中でメンバーから提案され取り入れました。このように、柔軟に制度の変更に取り組むことも「リープするために」向けた動きと捉えています。
フジ物産の今のメンバー、これからのメンバーにはこの大きな挑戦を完遂できる土壌があると信じているんです。私たちは向かうべきものにみんなで向かえる集団。
去年は「リープするために」ではなくて「学ぶ」がテーマだったんです。それはリスキリングも含めて、知識や学習を進めていこうという1年だったんですけど、本当にみなさん素直にコミットして取り組んでくれました。老若男女関係なく、「学び」に応えてくれて、60歳代のメンバーも資格取得をすることができたり。
今後も学びは続け、学んだことを「リープ」に繋げる。そして「リープ」のために全員がリーダーシップを発揮すること。フジ物産の潜在能力を持ってすれば可能だと思っています。
私はリーダーシップという言葉にはこだわりが強いかもしれません。リーダーシップと言っても、一人でひっぱっていき権力を持つような支配的なリーダーシップではありません。リーダーとはあくまで役職に過ぎません。大事なのはリーダーシップです。
みんなで結果を出すために、メンバーを巻き込み、言葉や仕事ぶりで気持ちを掴んで火をつけることができることがリーダーシップだと思います。ですから個人で成績を残した人がリーダーに適しているとは限りません。
大切なことは「利他の心」。誰かの喜ぶ顔を見たい。これこそリーダシップに必要なマインドでありフジ物産のヴァリューでもあります。
フジ物産は、長い歴史のある会社ですが、今が一番の変革期にあると言ってもいいと思います。今、この状況を楽しみ、チームで結果を出せる人、利他のマインドを持っている人を求めています。
そして、パーパスに向けて成し遂げたことや結果を全員で噛み締めるその瞬間が最高の瞬間だと喜びあえる人ですね。地域が解決しなければいけない課題、私たちが事業で関わる業界が抱える課題、組織の課題、これらを一緒に解決して未来を作っていける人をお待ちしています。