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エネルギーの新時代にガソリンスタンドができることとは?コミュニティを作り出すためにできる.. エネルギーの新時代にガソリンスタンドがで..
PURPOSE of members
わたしが想うPURPOSEとは。
掲載日:2024.4.23
最終更新日:2024.10.4
杉本大志郎
DAISHIRO SUGIMOTO | エネルギー事業部
エネルギーの新時代にガソリンスタンドができることとは?コミュニティを作り出すためにできること
「この人と働きたい」と面接で魅了されたワケ

私は現在エネルギー事業部に所属しており、長野県の岡谷市でガソリンスタンドの運営に携わっています。もともとは自動車の整備士としてディーラーに勤務しており、経験も積んで資格もある程度取り終えて「そろそろキャリアアップを」と考えていました。

そんな時にフジ物産からスカウトをいただいて入社しました。マイホームも建てたので、ますます仕事をがんばりたいと思います!(笑)

入社にあたってはディーラーの整備士からはかけ離れた企業、それもガソリンスタンドの運営に関わるということで悩みもありました。でもそれも自分でできる限り調べて、悩みも解消して。でも最終的にはやっぱり現在の上司である白井に惹かれたところが大きかったです。

ディーラーの世界は上下関係がかなりしっかりしている環境でした。しかし、白井の姿勢にはそれを全く感じなくて。よく覚えているのが、「自分は部長なんだけど、あくまでも部長という役割をやっているだけで、決して私が偉いわけではない」という主旨の発言です。それを聞いた時に、「この人と一緒に働きたい」と思いました。目から鱗というか、ガツンと響きました。

入社してからも、想定していなかったことばかりで刺激的です。基本的な業務は、車に給油したり、コーディングしたり、車検や整備といういわゆる街中のガソリンスタンドと同じ業務です。

農機具の整備も?地域コミュニティに関わるために

ただ、なぜか今は春の田植えの時期に、農機具の整備士もやっています(笑)4月と5月と、稲刈りの時期の9月と10月にお付き合いのある農協さんに出向いてます。もともと、農協さんには灯油を卸していたのですが、ある時「農機具の整備士が足りないんだ」という話になったらしく、この仕事が生まれました。予想だにしていなかった仕事ですよ(笑)乗用車が忙しい時期と農機具が忙しいシーズンがずれているのでできる仕事でもあります。

乗用車と農機具だと整備も似て非なるものなのですが、農協のみなさんとは仲良くさせていただいていて、いろいろなことを教えてもらっています。勢いで取り組み始めた仕事ですが、やってよかったなと思っています。『月刊ガソリン・スタンド』という情報誌に取材していただいた際にも「そんな人は見たことない」と言っていただいたので、乗用車と農機具の整備二刀流は日本で唯一かもしれませんね(笑)

このようにガソリンスタンドの運営だけでなく、地域のコミュニティに積極的に関わるということはフジ物産が意識していることでもあります。

ガソリンスタンドの運営というのは、今の時代では多くの問題を抱えていると思います。燃料自体の高騰もあり、車を購入するときに「燃費の良さ」を重要視する人が10年前よりも増えました。昔は、かっこいいとか憧れとか、スピードが購入の決め手でしたが今は燃費が大事なんです。すごく大きな時代の変化ですね。

私たちは、スタッフによる給油や窓拭きサービスなどもある「フルサービス型」のガソリンスタンドを運営していますが、給油を自分で行う「セルフ型」に比べると人件費がかかります。価格差でいうと、1リッターあたり10円くらいの差が出てしまいますね。

ただでさえ燃料の高騰や車の性能の進化によって、ガソリンスタンドへの客足は遠のきつつあります。人件費などを考えるとフルサービス型もセルフサービス型も関係なく、ガソリンスタンドそのものがこれから生き残っていくのは大変だと思います。そんな中でどのようにすればお客様から選ばれるのか。これからのガソリンスタンドを考えて、どう生き残っていくのか、を追求しないといけません。

ガソリンスタンドは時代に逆行するか?新たなスタンドの形に挑戦

私が所属するエネルギー事業部ではパーパスを「エネルギー・モビリティ・コミュニティを通じて、 持続可能な社会を目指し、未来の子供たち、みーんなを笑顔にする!」と決めています。

私たちのガソリンスタンドはこの中のキーワードで言うと、エネルギーではなくコミュニティをつくることに当てはまると思っています。正直、ガソリンスタンドだけで考えると、脱炭素を目指すいまの時代には逆行していると感じることもあります。

静岡市に『ま・あ・る』という、子どもたちに様々な仕事やものづくりを体験する場を提供する施設があります。その企画の一環で子どもたちにガソリン車とハイブリッド車、そして電気自動車の違いや特徴を授業する機会がありました。

やっぱり「電気自動車すごい」ってなりますからね。少しずつ、でも確実に自動車業界・燃料業界に変化の波が訪れていることを感じます。でも、私たちはガソリンを売っています。だからこそ、どうやってパーパスに貢献していくのかを考えないといけません。

最近のチャレンジでは、ガソリンスタンドの待合室に弊社の沼津支店が販売する冷凍食品を置いています。「通常のガソリンスタンドではできないことをやってみる」という挑戦ですね。

年末には売り切れたりして、好評をいただいていると思います。結局のところ、今「フルサービスであること」をきっかけにして来てくださっている高齢者の方々に対して、どのような価値を提供できるかが大事なんだと思います。フジ物産の持てる力を最大限に活用してコミュニティを生み出し、いかに盛り上げていけるか。

他にも、スマートフォンの使い方やサポートを通じて活性化できるのではないか、身体のケアをできないかなどさまざまなチャレンジを検討しています。利益率を考えると、フルサービスをやめてセルフにした方がいい、という意見もありますがおそらくその形態だとコミュニティはできずに利益面でも限界が来るのではないかと思っています。

フルサービスでのコミュニケーションを入り口に、コミュニティの形成に繋げていきたいですね。

整備士からのキャリアアップ。転職を経て得た経験と環境

フジ物産に入ってから、意外なこと続きです。本当はもっとまったりガソリンスタンドの運営をやるのかなと思っていましたよ(笑)でも農機具の整備もやっているし、ガソリン以外のモノやコトを売れる売り手にならないといけないし、整備士の時よりもビジネス周りの数字を見るようになりました。

これは、フジ物産に入社してからできるようになったことですね。フジ物産には毎月1回部署長や役員が集まる幹部会という会議があります。その期の中間には部署の2番手が数字の発表を幹部会でするんです。なので、幹部に発表をしていく中でもビジネスに関係する数字の知識が身についていきました。

あとは前職とのギャップも大きいのですが、本当に下から上に声が上がりやすい。例えば、私が会議で「車検時にサビ止めの塗装をサービスとして提案できるようにした方がいい」ということをあげて実際にやらせていただいています。

サビ止めの塗装は長野ではポピュラーではあるのですが、まだ私たちのスタンドではやっていませんでした。これはお客様のためにもなるし、売り上げを増やすことにも繋がる提案ができたと思います。

ガソリンスタンドを新たなコミュニティとして少しずつ変えていくために、挑戦できる環境はあると思います。そんな環境なので、「自燃性」のある人に新しく入ってきてもらえると嬉しいですね。一緒に燃えて働けますから(笑)